今,世界の中心にあるのは,「ナップスター」「ファイル共有」「MP3」などのキーワードだ。だが,「ナップスター」も「MP3」も油断をしていると,列車から振り落とされてしまう。暴走列車に乗り続けられるのは,誰か?
ハッカーが,ナップスター社に対する弾圧の怒りを表すために世界中のウェブサイトを書き換えた。犯人による宣言によると,書き換えられたサイトはフランス国立図書館,ノルウェーポスト,インドネシア国際銀行,米国TDK社,台湾ナイキ社など。書き換えられたメッセージには,メタリカと音楽業界への批判と,侵入されたサーバー管理者にサーバーの弱点を知りたい場合は…とメールアドレスが残されていた。
Napster on Courtは,第二幕を迎える。今週金曜日に,ナップスター社は控訴の概要を提出。今回の概要は,MS裁判で手柄をあげたナップスター社主任弁護士のデビッド・ボイズの起死回生の手駒となるだろう。ボイスは云っている。「地方裁判所がミスをするか,あるいは事実を誤認する可能性を警戒するために上訴裁判所はある。今回がそれだ。地裁は,我々の明確な証拠となるべき聴聞会を開くことさえ応じなかった。私たちは,より詳しい説明をするため,地裁へと戻るのだ」(米国ヤフーの記事)。
だが,時間は早急に過ぎていく。特にこの世界では,秒針の動きも見えぬほどのスピードで。MP3への使用料が要求される中,新しい音楽ファイルフォーマット「オッグ・ボルビス」の登場(米国ZDNet musicの記事,CNET Japanの記事)。ウェブ上でのピアトゥピアのマルチメディアファイル交換サイト「ShareTraxx」の使い勝手の良さも目を引く。AOLインスタントメッセンジャーをはじめ,他のすべてのIMソフトでファイル交換・検索を可能にするエイムスターも,元はただのIMであるから音楽業界から訴えられることはないとのことで興味深い(ZDNet Newsの記事)。激しい連日の動きには,ナップスターさえも,のそのそしていると放り出されてしまいそうだ。それほど,今は,動いているんだ。
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